さぁ、待ちに待ってはいませんが 確定申告の季節 となりました。
本業に忙殺されながらも、副業で得た収益はきちんと申告しなければなりません。
数は少ないのですが確定申告に関する記事をいくらか投稿しています。普段はたいして読まれませんが、年が開けて確定申告の時期が近づくと徐々に記事が読まれ出します。
ブログ初心者向けの記事を投稿していた時期があり、無事に収益化できたみなさんが今度は確定申告のやり方を模索しているようです。
私にもそんな時期はありました。
今回で3回目の確定申告です。1回目は白色申告で行い、いくらかの金額を納税しました。その後、青色申告の強力さを知るに至り、2回目からは青色で確定申告を行いました。
あれからはや1年、先延ばしにしたくても後1ヶ月しかない、時間はない。
エクセルなんて使っていたら終わるのがいつになるのかわかりません。少しでも楽したいので会計ソフトを使います。
副業ブロガー的な確定申告の事前準備
本記事は、私と似たような立場の方への参考として記載します。
私は、一般企業で給与所得を受けています。その傍ら、ブログ運営から事業所得を得ています。職場で年末調整をしており、確定申告で個人事業分を申告する必要があります。
- 日頃の明細処理
- ふるさと納税の寄付金控除に関する証明書
- 源泉徴収票の準備
日頃の明細処理
実は、明細処理が終わっていると確定申告の90%以上は完了していることになります。
明細処理というのは、事業で得た収益を記録したり、事業を継続・便利にしていく上で購入したもの・サービスを記録したりすることです。
これを直前でやろうとすると骨の折れる作業になります。明細の程度は人それぞれ。私はウェブ中心の活動なので、紙の請求書や領収書は全くなく電子で保存しています。
電子でもかなりの作業量でした。内容的にも込み入っていて作業も煩雑、だから税理士さんがいるんでしょうね。
ふるさと納税の寄付金控除に関する証明書
ふるさと納税をしている人は、申告書を作成する際に「寄付金控除に関する証明書」が必要になります。
っていうか、働いていてふるさと納税をやっていない人は今すぐに始めてください。人生を損します。
ふるさと納税は、収入に応じた上限額まで好きな自治体に寄付を行います。そうすることで、税金の還付や控除が受けられます。加えて、寄付金の3割程度の特産品を自治体から受け取れます。
最初は、高級なお肉・お魚などの返礼品に目が行きますが、ふるさと納税の本質は生活費です。生活に必要なものを目的にふるさと納税を行えば、税金の還付や控除以外に生活コストを落とすことができます。
ふるさと納税は、楽天一押しです!
話を確定申告の準備に戻します。
自治体に寄付をすると、それを証明するための手続きが必要になります。22年度に行う確定申告からこの手続きが大幅に簡略化されました。
楽天ふるさと納税など、大手ポータルサイトを使っている人は、そこから一括で「寄附金控除に関する証明書」を受領することが可能になりました。昨年までは、自治体から送られてくる寄付金受領証明書を一つずつ保存しておく必要がありました。
ふるさと納税を行っている人は、懇意にしているポータルサイトをチェックしましょう。
源泉徴収票の準備
給与所得者は、毎年1月ころに勤め先より源泉徴収票が配布されます。
この書類自体は、コピーを含めて税務署への提出は必要ありません。しかし、確定申告書を作成する際にいくつかの項目を転記する必要があるので必ず準備しておきましょう。
白色申告?青色申告?
白色申告は、簡易的な帳簿ができる申告方法です。青色申告に比べて手続きが簡単と言われています。一方で、青色申告は難しい複式簿記で帳簿をつけて申告する方法です。
青色申告を行うには、事前に開業届を出しておく必要があります。ブログ収益が継続的であるもの、20万円を大きく超える収益であれば、青色申告のステップアップを検討したほうがよいでしょう。
開業届も複雑な記入用紙がありますが、開業freee を使うと無料で簡単3分で作れます。
会計ソフト「freee」で行う青色・確定申告
22年度の青色申告をベースとした記録です。白色でも会計フリーの操作感はさほど変わりません(過去に経験済み)
冒頭に書いた通り、私は有料の会計ソフトを使っています。
えぇ有料…と言われる方もいるでしょうが、確定申告は作業量もさることながら、専門用語満載で税金に疎いその辺のサラリーマンには、難易度がかなり高いです。
例えるなら、ワードプレスなしで無料ブログで収益化を図るようなものね
会計ソフトを使うことで、明細の仕分け処理は直感的に、記入が難しい申告書はブラウザの質問に答えていくだけでアプリが勝手に作ってくれます。
個人向けの会計ソフトは、弥生の白色申告・青色申告、マネーフォワード、会計フリー(freee)などあります。私は、簿記がわからなくてもつかえてしまう 会計フリー(freee) を使っています。
会計フリー(freee) での作業流れは次の通り。
- 手順1基本情報を入力する
申告者の基本情報、青色か白色かの申告手段、希望する控除額、開業日の入力などをおこないます。
- 手順2収支を登録する
日頃処理している取引明細は最終確認、そのほか「はい・いいえ」の質問形式で取引明細以外の収入を登録していきます。
- 手順3申告書類を確認する
作成された確定申告書類(「確定申告書B」「所得の内訳 別表」「青色申告決算書」)の内容を確認します。問題なければPDFでダウンロードしておきます。
- 手順4申告書を提出する
提出は郵送、最寄りの税務署で提出、e-Taxでの提出があります。
電子的な手段で提出すると青色申告の控除額が最も使えます。
▲ 年が明けて確定申告が近づくと、会計フリー(freee) 上の目立つところにバナーが出現します。確定申告は、ここから始められます。
事前に、すべての明細を仕分けておく必要があります。
手順1 基本情報を入力する
まずは自分自身の基本情報を入力していきます。入力項目の多くは、freee上にある情報から入力された状態となります。
私は、開業届をfreeeから提出しているので屋号や開業日などの情報も入力状態となっていました。
▲ 私は、ブログ運営を事業活動として行なっているので「事業収入(青色申告)」で申告します。開業届を出していない場合は、「副業などの雑収入(白色申告)」となります。
参考 確定申告書等作成コーナー
▲ 令和2年から特別控除額が変わっており、すべての条件を満たすと65万円の控除が得られます。青色申告でも電子申告をしないと55万円までの控除となります。白色に至っては10万円しかありません。
控除額をMAXで適用するには、freee上で次の通りにします。
▲ 私は青色・65万円の特別控除額を受けたいので上記の選択肢にチェックを入れました。
最後の「freee電子申告開始ナビ」は、必須ではありませんがスマホから電子申告を行うのであれば事前に登録しておくことをおススメします。
▲ 最後に開業してる人は、開業日・屋号を入れます。新型コロナウィルス申告・納付期限の延長とかできるんですね。
一通り入れたら保存して次に進みます。
手順2 収支を登録する
次に収支を登録していきます。
日頃の明細処理でほぼほぼの登録はできているはずです。ここでは、例外的な項目を質問形式で入力していきます。
▲ 日頃の明細処理を行っておけば、ここで売上と経費総額が表示されています。確定申告を行うと、明細処理を修正できなくなってしまうのですべての明細を処理しているか、今一度確認します。
▲ 事業用途で物件家賃を計上している場合は、ここで実在物件と計上費用を紐づけます。私は、ビズコンフォートというコワーキングスペースを月額契約しています。
控えめにいって、ブログ拠点として最高です。
▲ これ、去年なかったな。。生命保険料の控除証明書がマイナポータル経由で取得できるそうです。
源泉徴収票が手元にある人は、それで情報がわかるのでそういった人はあえて使う理由はないです。
▲ ここからは質問形式で「はい・いいえ」で答えていきます。場合によっては追加記入する場合があります。
質問には次のようなものがあります。
- 会社から給与を受け取りましたか?
- 源泉徴収されている事業所得、不動産所得はありますか?
- 雑所得、配当所得、一時所得はありますか?
- 株式の取引はありますか?
- FXの取引はありますか?
- 仮想通貨の取引はありますか?
- 仕入れた商品の中に在庫はありますか?
- 仕事とプライベートで兼用しているものはありますか?(家事按分)
- 税理士や弁護士などに報酬を支払いましたか?
- 前年度に損失を繰り越しましたか?
- 養っている配偶者はいますか?
- 子供などの不要家族はいますか?
- 病気等で病院に行ったり、医療用の市販薬を購入しましたか?
- 生命保険に加入していますか?
- 国民保険に加入していますか?
- 国民年金基金に加入していますか?
- 国民健康保険に加入していますか?
- そのほかの社会保険料を支払っていますか?
- ふるさと納税などの寄附をしましたか?
- 小規模企業共済や企業型・個人型等の賭金を支払っていますか?
- 過去10年以内に住宅ローンを組んでマイホームを購入またはリフォームしましたか?
- 税務署から予定納税額の通知書は届きましたか?
かなりの質問量なので、職場で年末調整済みの給与所得者目線でポイントとなるところのみに触れます。
会社から給与を受け取りましたか?の項目
▲ 会社から給与を受け取っている方は、源泉徴収票の項目を一部転記する必要があるので手元に準備しておきましょう。
雑所得、配当所得、一時所得はありますか?の項目
▲ 事業所得以外で雑所得、配当所得、一時所得がある場合にはここで入力していきます。
私は、毎年ふるさと納税をおこなっているためその返礼品相当額、楽天市場の買い物で得たポイントのうち投資信託購入に充てたものは一時所得としました。
今年は、国内株式の一部を貸株設定しているのでそれは雑所得になるとのことで金額は少ないですが、それも記入しておきました。
株式の取引はありますか?の項目
▲ 株式取引がある人向けの項目です。私も含めて一般的な人は、源泉徴収ありの特定口座で運用しているケースがほとんどかと思います。
通常、確定申告を行う必要はありませんが損失を計上して事業分と相殺することが可能です。
転記する箇所も明示されているので申告方法に詳しくなくても複雑な手続きをできるようにしてくれる会計ソフトは本当にありがたい。
仕事とプライベートで兼用しているものはありますか?の項目
▲ 上記は家事按分です。freeeでは仕事とプライベートで兼用しているような支出を「家事按分」として経費計上することができます。
少し攻めた内容なのでぼかし入れますが、ブログなどは電気代や通信費で事業分として説明可能なものは「経費」として計上できます。会計フリー(freee)さまさまです。
ふるさと納税などの寄付をしましたか?の項目
ふるさと納税の寄付金控除の申告は大幅に簡易化されました。昨年は、自治体ごとに証明書を受け取ってその内容を転記したり、証明書を電子保存する手間がありました。
今年から大手ふるさと納税ポータルサイトから「寄付金控除に関する証明書」の電子交付が可能となっています。たいていのポータルサイトで発行できるようになっています。
私は、楽天ふるさと納税を使っています。以下は、楽天での証明書発行。発行に数日要したので、余裕を持って処理したいものです。
▲ 上記は、事前に電子交付を依頼して数日後の楽天サイトの状態です。「お手続きを進める」から証明書ファイルを受領します。
▲ 私も初めてなのですが、XML形式のファイルなんですね。これをダウンロードします。
▲ freeeの画面に戻って、「寄付金控除に関する証明書を取り込む」よりダウンロードしたXMLファイルを取り込みます。
▲ おお、一気に入力されました。これは手間が少ないですね。
手順3 申告書類を確認する
ここまでで一通りの入力を終えています。最終確認したのちに提出することになります。
▲ freee側で確定申告書B、青色決算書などを出力してくれます。内容に不備がないか、確認します。
なお、書類を直接編集するインターフェースも用意されています。私は、外国税額控除が適用されていなかったので手元で計算数値を入力しました。
▲ 問題なければ書類をダウンロードして保存しておきます。
▲ 還付金が出る場合の銀行口座を登録します。必須入力のようで、入れないとこの先でエラーが出ます。
▲ 職場に副業バレしたくない人の最重要項目です。
給与所得者の大抵は、職場に副業の存在をバレたくないでしょうから納付方法は「自分で納付(普通徴収)」を選びます。
手順4 申告書類を提出する
書類が準備できたら税務署へ提出します。
▲ freeeの場合は、「freee電子申告開始ナビ」という無料アプリを用意してくれています。これを事前登録しておけば、簡単に書類を電子申告できます。
電子申告することで、電子申告しない場合に比べて10万円青色控除額が増えます。
▲ 利用者識別番号、納税者の選択、納税者のマイナンバーを入力します。
アプリが立ち上がるのでログイン情報をいれます。(QR経由だし、省いて欲しいけど)
スマートフォンに確定申告書類がダウンロードされます。ふたつのパスワードを入れて提出します。
- マイナンバーの署名用パスワード
- 利用者識別番号に紐づく暗証番号
スマートフォンにマイナンバーカードをかざして、問題なければ書類が送付されます。
▲ 再びPC画面に戻り、「利用者識別番号に紐づく暗証番号」を入力すると申告書類がきちんと送付できたか確認できます。
以上で確定申告の作成から提出はおしまい。
まとめ
会社員・副業ブロガーの確定申告ルーティーンをご紹介しました。
増収・増益ながらこちら旅行ブログは低迷を続けています。アフターコロナとして、海外需要が戻り、ブログ収益が上がることを期待しながら記事を終えます。
手入力なら確かに青色申告は難しいかもですけど、会計ソフトを使う分にはぶっちゃけ大差はありません(どちらも会計ソフトで経験済み)。