2019年のGWに少し前から気になっていたHISモバイル「変なSIM」を試してみました。
今回の旅行では往復で経由便にしています。これはこれでラウンジホッピング観光も兼ねています。いろんな国を回るのであれば、アプリでサクッと世界中の通信が購入できる「変なSIM」が便利、出番ではないかということで公式サイトで手配しました。
「変なSIM」は世界78の国や地域で使えるSIMで、通常のSIMに貼り付けて使うちょっと珍しいタイプ。

SIM貼り付けているときに思い出しましたが、数年前のiPhoneのSIM下駄のようなイメージです。
渡航するたびに、使える地域があれば使い勝手を追記しています。
- 2019年4月〜5月:香港、タイ、フィリピン
- 2019年6月:ベトナム
HISモバイル「変なSIM」って何者?
変なSIMの概要
変なSIMの概要・特徴、SIMの手配方法は次の記事にまとめています。
SIMは買い切り・通信プランは都度購入
SIMの購入は初回だけです。いつものSIMに貼り付けて放置します。プランは日本にいる間で購入しておくか、現地のWiFi通信環境下でプラン購入することになります。
SIMカード本体価格 | アプリ内通信課金 |
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1,980円 |
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評判・口コミ
ITmediaの記事を見る限り、変なSIMは2018年5月に発売されたようです。まだ、1年ほどと若いサービスです。名前がキャッチーなので気になっている人は多そうです。
そんなに悪い評判や口コミは見られませんでした。たまに、使えないという投稿も見られますが状況がいまいちわからないのでなんともいえず。数カ国使った感じではまだその場面に出会えていない。
中国でも使えた。という口コミも見かけました。中国はさほど行かないのでVPNサービスをあまりよくわかっていないのですがGoogleサービス使えるのかな?機会があれば試したい。
変なSIM使い方(Androidでの利用例)
アプリは、iPhone/Androidに対応しています。
SIMは購入済み、HISモバイルのアカウント取得済み、アプリへのログインが完了していることを前提にそれ以降の使い方を記載します。
プラン購入前の事前準備
購入したり、SIMを挿入したりといった事前準備は、先ほどリンクを載せた「変なSIMの仕組みとは?」の記事をご覧ください。
プランの購入
購入は通信できる環境で行います。
現地に着いてからすぐにWiFIが使えるかわからないので、出来れば事前に購入しておきましょう。利用期間が24時間ですが、カウント自体は現地で通信をONにしてからなので事前購入でも大丈夫です。

▲ 国を選択します。クーポンコードをお持ちの人は忘れずに。

▲ 注意文が出てきます。購入したプランは3ヶ月以内に消費する必要があります。

▲ 「購入♪」

▲ 購入中の画面

▲ 購入が完了しました。

▲ 機内か現地で「国内SIM」→「変なSIM」へ切り替えます。

▲ 購入したプランを選択して、「このプランを使う」を選びます。ここから利用時間がカウントされます。

▲ スマホのモバイル設定から「データローミングをON」にします。iPhone、Androidなど事前にやり方を確認しておくようにしてください。
データローミングのONを忘れやすいので気をつけましょう。あとはおまじないで再起動をかけてみましょう。
実際に使ってみた
渡航するたびに、使える国で試しています。
- 19年4月〜5月
- 香港
- タイ・チェンマイ
- シンガポール(購入忘れで使わず)
- フィリピン・マニラ
- ’19年 6月
- ベトナム・ホーチミン
香港での利用
キャリアとAPN設定
通信会社 | Hutchison 3G Hong Kong |
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APN | 3gnet |
2G周波数 | 900/1800 |
3G周波数 | B8 |
4G周波数 | B1/B3/B7/B8/B30 |
通信速度
香港では意味のわからない速さでしたw
時間帯 | 4/26 7:14 AM/PM |
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PING値 | 56ms |
下り速度 | 136.05Mbps |
上り速度 | 24.01Mbps |
▲ 通信容量が200MBしかないのに、かなりの速度です。
タイ(チェンマイ)での利用
香港からはチェンマイに移動しました。初日のみ変なSIMを利用しました。
キャリアとAPN設定
通信会社 | dtac |
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APN | 3gnet |
2G周波数 | 1800 |
3G周波数 | B1/B8 |
4G周波数 | B1/B3/B7/B40 |
通信速度
時間帯 | 4/26 13:20 |
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PING値 | 54ms |
下り速度 | 18.41Mbps |
上り速度 | 15.48Mbps |
▲ チェンマイ中心部から郊外に移るとつながりづらいことがありましたが、これは変なSIMというよりは使っていた現地DTACの電波の問題かと。
シンガポールでの利用
変なSIMの購入忘れ使わず。
チャンギ国際空港は乗り継ぎだけだったので、空港WiFiが手軽に使えると思いきやSMSやパスポートで認証する手間がありました(昨年はこんな手間なかったような…)
SMSで認証できない人は、パスポートで認証するキオスクを見つける手間があります。わりと面倒。
フィリピン(マニラ)での利用
キャリアとAPN設定
通信会社 | globe |
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APN | 3gnet |
2G周波数 | 1800 |
3G周波数 | B1/B8 |
4G周波数 | B1/B3/B5/B28/B41 |
通信速度
時間帯 | 5/2 15:00 AM/PM |
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PING値 | 72ms |
下り速度 | 12.35Mbps |
上り速度 | 15.22Mbps |
▲ フィリピンは年に数回訪れる私の膝元と言える場所で、いつもは現地SIM利用です。今回は試しに変なSIMを使いましたが、通信速度は特に変わりませんね。通信容量(200MB)のみが違いです。
ベトナム・ハノイでの利用
キャリアとAPN設定
ハノイ分を追記している際に気づきましたが、4G/LTEは19年6月時点で利用できないようです。
通信会社 | VNPT International |
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APN | chkt |
2G周波数 | 900/1800 |
3G周波数 | B1 |
4G周波数 | N/A |
通信速度
▲ 上記は接続直後で不調でした。その後は使えるレベルになりました。
時間帯 | (1) 6/7 14:00 (2) 6/7 16:08 |
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PING値 | (1) 151 ms (2) 263 ms |
下り速度 | (1) 1.08 Mbps (2) 8.25 Mbps |
上り速度 | (1) 0.07 Mbps (2) 4.97 Mbps |
通信を使い切った後は低速での無制限モード
既定のデータ通信量200MBを使い切るとどの程度使い物になるのか試してみました。
▲ 200MB消費後は見事に制限を食らいました。200Kbp以下ですね。ウェブ見たり、ツイッター見たりくらいであればちょっと我慢すれば大丈夫です。インスタはきついかな、Youtubeは?♀️
変なSIMのメリットとデメリット
変なSIM vs 他の通信手段
項目 | 現地SIM | レンタルWiFi | キャリアローミング | 変なSIM |
---|---|---|---|---|
価格(コスト) | 現地価格 いちばん安い |
300円/300MB〜 (4G/LTE) |
日本人が行きそうな 近隣諸国で 1,000円/24時間 |
500円/200MB |
通信速度 | 現地通信網を使用しているため、基本的に互角 (但し、現地SIM以外は容量による速度制限を受けやすい) |
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簡単さ (通信ができるまで) |
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▲ 調べてから気づきましたが、レンタルWiFiもシチュエーション選べば結構安いんですね。まぁ、紛失に備えて保険に入るから結局はそれなりの価格になっちゃいますが。
変なSIMのメリット・デメリット
- 初回購入・設定しておけばあとはアプリで簡単にプラン購入、通信できる。
- レンタル手続きの煩わしさがない。
- 使いたいときに使いたいだけの通信を買えば良いので明朗会計・安心。
- いつものSIMに貼り付けて入れっぱなし、SIMの入れ替え不要が良い。
- 飛行機の着陸直後から通信が使える。
- 200MBは動画を見るのはキツイ。
- スマホによってはSIMを入れづらい。(実際に、Xperia10のメインSIMトレイがそうだった)
- 現地SIMに比べればやっぱり通信料が割高。
- 楽なので現地でのコミュニケーション不足になるw
変なSIMはこんな人にオススメ
コスト的な優位性は現地SIMには敵わないものの、通信手配の効率性では変なSIMは使い勝手が良い。今回のように数カ国を周遊するような旅だとSIMを入れ替えたりするのがメンドウだし、いちいち空港の通信会社カウンターに立ち寄るのも大変。
流れるように旅したい人には向いている通信手段だと思います。

- 現地の通信を事前に準備しておきたい人
- SIMの周波数をある程度理解していて自分でAPN設定できる人
- 国内または現地の空港カウンターへ立ち寄るのが面倒、難しい人
- 国内で格安SIMを利用していてキャリアローミングが使えない人
- 返却したくない人、面倒なことがキライな人
- 飛行機が着陸したらすぐに通信を行いたい人
まとめ
基本的にいつもは現地SIM派です。
でも深夜着とか不慣れな国、英語が通じない国だと手配が楽な変なSIMは役に立ちます。現地SIMに比べてしまうとやはり割高ですが、まぁ500円/200MBなのでそんなに目くじら立てるほどの料金でもないでしょう。
スマホさえなくさなければSIMは貼り付けっぱなしなので海外の臨時通信回線として確保しておこうと思います。